さて,ここまできてアニメ誌の大手「アニメージュ」もホームズ記事に腰を入れ始めました。単なる1ページ物の紹介記事ではなく,フィルムコミック風の仕立てで,ホームズを大きくクローズアップしていた。この手の紹介記事は,当時は珍しかった。
(このページは全て1982年の記事)



左上:「青い紅玉」の紹介記事。来年(1983年)1月から欧州で放送予定,と紹介されている。この時点でも日本での放送の予定は立っていない。83年の秋には何とか放送を始めたいという宮崎駿監督の談話が紹介されている。(9月号?)
右上:「小さな依頼人」の紹介記事。特にコメント等はなく,フィルムコミック風の内容紹介のみ。別に単色ページで,宮崎駿監督と押井守監督の対談が紹介されていて,RAIとの軋轢で苦しむ宮崎駿監督の苦悩が伺える。この時点で製作は一時中断。宮崎駿監督の「ホームズ」の話はしたくない,という様子が感じられる。やはり合作というものは難しいようである。(5月号のようである)



左上:「ソベリン金貨の行方」の紹介記事。
右上:紹介記事の内容の一部。
アニメ作家や漫画家「藤子不二雄」のコメントが同時に紹介されている。この時点で製作は完全に中断。このまま「お蔵入り」したのではもったいないということでの紹介らしい。(アニメージュだけでしか見られないよ・・・・ということをアピールしていた!) しかし,実際にはこの頃には裏ビデオとして「小さな依頼人」がアングラでかなりの数が流れていた。(ルパン8世,ユリシーズ31のパイロット版も一緒に入っていた)
下:アニメーション研究家のコメントの一部
「83年の夢にしましょう!」・・・・実際には84年の3月まで待たねばならなかった。TV放送はさらに半年以上待たねばならなかった。



(号数不明)